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月下美人2004 インプレ

最近アジングの現場で知り合った方や話をした方に使用しているリールの話になるので久しぶりにリールのインプレッションネタを。
と言うか新しく始めたこのブログではリールインプレは初ですねw

私が現在アジングで使用しているリールは

・07ルビアス2004
・08月下美人2004
・15ルビアス2004h
・13セルテート2004h

と言う4機種をリグや釣り場によって使い分け。
これまで他にも05イグジスト2004やイグジストスティーズカスタム、15カルディア2004h、11フリームス2004、最近のシマノなら12カーディフc2000hgsを使ってましたがどれも手放して現在は上記の4台に落ち着いてます。

中でも今回のインプレリールはジグ単で主にスイミング(巻きの釣り)で使用している08月下美人2004。

月下美人2004

08月下美人2004

スペック詳細

仕様 :巻取り長さ
(ハンドル一回転あたり):58㎝
ギヤー比 :4.4
自重:185g
最大ドラグ力:2㎏
標準巻糸量 ナイロン(号-m):3-150、4-110
標準巻糸量 フロロ(号、m)  :3-140、4-100
標準巻糸量 PE(号-m):0.3-180[75]、0.4-170[70]
ベアリング ボール/ローラー :8/1

発売が2008年ともう10年も前に出たリールですがスペックが示す通り現行のライトゲーム用リール(1000~2000番相当)と比較しても遜色の無い軽さに仕上がっておりマグシールド搭載以前のリアルフォー第一世代のリールならではの有利な点も備わっていて未だに第一線で使われている方も多い隠れた名機。

現在の月下美人やプレッソ等の魚種別専用機種もそうですがベースモデルをカスタムし狙う魚種に最適化されているリールでこのリールのベースモデルは発売前年に発売された07ルビアス

初めてカーボンを実用に耐えうる強さにまで樹脂に配合し完成されたザイオン(ZION)と言う素材を使用して作られた言わば現在のカーボン樹脂系リールの雛形で後には11フリームスや12カルディア、12イグジストシマノからはci4と言った似たような素材のカーボン複合樹脂製リールが発表されたりと後のリールへ多大な影響を与えたリールで発売された当初その目新しさと軽さで注目を集めた機種。

そんな07ルビアスを当時のソルトライトゲームのメインターゲット、メバルの攻略に主眼を置いてカスタマイズされたのが08月下美人2004となり現在のライトソルトゲームの主役のアジに最適化しハイギアがラインナップされている現行月下美人シリーズとは違いメバルゲームの基本である巻き(リトリーブ)の釣りに適したハンドル一回転に対する巻量が58㎝とノーマルギアの63㎝より5㎝も短いローギアに設定されていてジグ単のスイミングによるスローなアプローチをリトリーブスピードを無理して落とさずとも実行可能になっていてその特性は軽量ジグ単におけるアジングにおいても有効で私にとって他には無い無くてはならないリールになっています。

アジングにおけるローギアの必要性は巻き取り長の短さが悪い方向にも働く為(ハイギアやノーマルギアより多くハンドルを回さなければならない=糸フケをとったりルアーを回収、取りこみに時間がかかる等)人それぞれだとは思いますが私がこのリールを好んで使う所は

・1回転58㎝のローギアの為スローリトリーブを
 気を使わずとも出来る。
 (現行のノーマル1003番の60㎝より短い)

・ローギアの為ノーマルギアやハイギアより巻き
 が軽い。

・旧リアルフォー機種の為ギア径が現行のリール
 より小さく潮流による負荷に敏感(感度が良い)
 (悪く言うと巻き上げ力が弱いが)

・マグシールドが搭載される前の旧リアルフォー
 機種の為巻きが軽い。

・エアローターに見られる急な強風等よる糸フケ
 でのローターへの糸絡みがない。

と言った所。
この中でもやはり一番の要因はダイワ旧リアルフォーの2000番ボディ(新リアルフォーでの1000番ボディ相当?)に1回転58㎝のローギアを組み込まれている事ですね。
現行のラインナップには無いギア比&ボディ規格ですから。
他のギア径やマグシールドやエアローターの事はルビアス以上の旧リアルフォー機種なら同じように言える事ですからこの08月下美人ならではの利点では無いですし。
それとローギアで巻き感度が良いとは書きましたが以前管理釣り場用にチューンドし使用していた05イグジスト2004が一番良かったから旧ローギアと旧ノーマルギアの感度差はほぼ同等?劇的な違いは無いかな(フラッグシップだけあってイグジストのパーツ&組み上げのクリアランス精度の高さがノーマルギアながらそうさせているのかもしれませんが)
それでも現行のチューンドのハイギアやノーマルギアの2004番と比べると圧倒的に巻きも軽く巻き感度も上に感じられるので私の海での繊細な巻きの釣りでは圧倒的に出番が多くなってます。

え?では新しい機種のが劣っているの!?新しい現行モデルが出ている意味がと思われるでしょうが・・・
ええ、そうです旧型のルビアス以上のリールの方が確かに小さいギア径やマグシールドが無い分軽い巻き心地に仕上がってます!
が、新しい機種には古い機種にはない新しい機種なりの良い点=旧型の悪い点がありまして・・

旧型が新型に劣っている所は

・巻き心地が軽くドライな代わりにシットリとした
 シルキーさが足りない(特にノーマル07ルビアス)
・現行の機種に比べギア径が小さい為巻き上げ力が
 弱い=旧型のが抵抗を感じやすく巻き感度が良い
・各パーツのクリアランスが詰め足りずガタツキが
 目立つ(ノーマル07ルビアス)
・クリアランスが不足している為ギアの片減り等の
 摩耗が速い(ノーマル07ルビアス)
・マグシールド機構が搭載される前の機種なので
 防塵防滴機能が弱く定期的なメンテナンスが必要
・ドラグシステムがトーナメントフィネスドラグ等
 2世代前のドラグシステムな為効きが劣る。
・純正マシンカットハンドルが太く重量が重い
 (現行のセオリー、イグジストはより細く軽量)

と言う内容。

なんか07ルビアスディスる内容になってしまったようですがまぁ本当の事なので・・
念の為07ルビアスの為に言っておくとその代わりアタリの個体やしっかりとクリアランスを出してある個体はサラッとした心地よい軽い巻き心地になるので最高のリールですよ。

旧型に無くて新型にある大きな良い点、改善点を
まとめると

・大口径のギア径による巻き上げ力の強さ
・しっとりとしたシルキーな巻き心地。
・マグシールドを搭載したことによる防滴性能
・ATDによるドラグ性能の大幅改善

と言う所ですね。
やはり新型だけあって旧型よりも進化している点はしっかりとあるわけです。
それも一般的にウケが良い大多数の消費者に訴えやすい目に見えやすい性能の向上が成されてて共感も出来る所もあるのですが・・まぁ巻心地に関しては一長一短で判断が難しいところですかね。。
15イグジスト、17セオリーまでは・・・LTシリーズはちょっと・・・ですが。

シュチュエーション別のリール編成としては

08月下美人2004

・足場が高すぎ無い場所での1.2g以下のジグ単での
 スローリトリーブの釣り。
・1g以下のジグ単での繊細な縦の釣り。

07ルビアス2004

・足場が高め低め問わず1.5gまでのジグ単リトリー
 ブの釣り。
・ジグ単、キャロを使用した縦の釣り。
・キャロ、フロートを使用したリトリーブの釣り。
・マイクロジグ、マイクロプラグを使用した釣り。

15ルビアス2004h

・足場の高い堤防や地磯での回収スピードを重視し
 した釣り。
・ヘビーウェイトキャロを使用した遠投での
 ディープの釣り。
悪天候下での釣り。
・ボートアジング。
・ハイギアを利用したメッキ狙い。
・ハイギアを利用した渓流でのアマゴ、イワナ等の
 渓流魚狙い。

13セルテート2004h

・pe0.4号でのウルトラライトショアジギング。
・地磯、サーフでのナイトマイクロプラグゲーム。
 (ヒラスズキ、尺メバル狙い)
・地磯、湾口でのイサキ、マダイ狙い。
 (ヘビキャロ、ジグ単、ミニメタルバイブ等)

と、こんな感じ。
13セルテート2004hはほとんどアジングには使ってないので入れなくて良かった位ですね(^_^;)
志摩や尾鷲のある時期のウルトラライトショアジギでのギガアジ狙い以外他の魚種狙い用になってますしw
軽巻きチューンで巻心地も巻き感度もメタルボディだけあって15ルビアスよりも良いんですがいかんせんライトウェイトロッドに乗せるには重いのと何より冬場の夜から明け方に使うにはリールが冷たすぎて指先が凍えるので敬遠してしまうんですよね。
同じ理由でエリアトラウトをやらなくなって手放した05イグジストはエリア専用リールになってましたしw今思うと勿体ないことをしたなと思ってしまって良い状態の05イグジストの2000番かネイティブカスタムを見つけたら買おうか迷ってますが。。
エリアならTD系もいいですけどね。

いかん!月下美人のインプレのハズがそれてしまいましたw

何はともあれ08月下美人2004!
結局アジングでの使い心地はどうなの?と言うと。

ライトウェイトのジグ単(1g以下)でのリトリーブでのスイミングの釣りにはオススメですね。
私みたいにずっと集中力を保ってスローにリトリーブをするのが余り・・・と言う人には特に!w
滅茶滅茶軽いジグ単をふわふわとレンジキープしてスローに巻かなければ口を使われにくいシビアな状況と言うのもあるので。。
他にはついつい釣りをしているうちにリトリーブが早くなってしまう事もあるからローギアならそこまで早くなり過ぎにくいですしね。

ってなんかがちでしっかり集中力を保って釣りが継続できる人にはメリットらしいメリットに聞こえないなw
いや、しっかりと集中力を切らせず釣りが継続できる人にもメリットのある所も有りますよw

それはやはり巻きの軽さと巻感度!
特にしっかりとチューンされクリアランスが出ている軽い巻き心地の旧リアルフォーのルビアス以上のリールは現行のマグシールド搭載のリアルフォーシリーズや最新のシマノに寄せてボディサイズ展開を変えてきたLTシリーズ(18カルディアしか巻いたこと無いが)よりも確実に巻きが軽くて潮流も感じやすいですから。
良く巷で言われるルアーの後ろに魚がついた時に分かる抜けたような感触がハッキリと!とは感じ方も人それぞれ千差万別なので言いませんが近い感触は味わえるのではないかと。。
やはり水中から伝わる情報は多い方が釣りに集中できますからね!

ただひとつ懸念があるとしたら
発売から10年と月日が経っている分状態のよい固体を見つけにくくなっていると言う所。
ギアの摩耗や経年劣化によるカケや腐食はどうしても中古固体には付き物ですから。。
そういう固体ではいくら巻きが軽くてもリーリーング中にコツコツと言うノイズが気になってせっかく水中から情報を得ようとしても気が削がれてしまいますからね。
興味がある方は中古ショップで手にとって巻いてみて購入判断をするか全国探せばまだ新品が売れ残っている所もあるようなのでそれが一番ベストかなと思います。

最新のLTシリーズが出てきて更に選択肢が増えて迷うリール選びですが現在の大口径のギアとは違う中口径?wのギアを搭載したマグシールドレスの旧リアルフォー機種ならではの巻きの軽さや感度も捨てがたい魅力だと思うので新型のみならず旧型機種にも目を向けてリール選びをしてみてはどうでしょうか?
初動が重くてもシルキーじゃないとリールは論外だと言う人以外は面白い発見があるかもしれません。

とか言って新しい18イグジストはLTでも欲しい。
15イグジストよりも巻きが重いと言うインプレが出てますが久しぶりのマグネシウムボディのフラッグシップモデルですしw
最初からLTコンセプトを念頭に置いて開発されてますしね。
ちなみに同じLTコンセプトでも18カルディア買うなら17セオリー買いますねw
17セオリーボディ+下位のD4素材ローター+恐らく下位素材のギアと言う構成でしょうし。
カルディア以下のLTシリーズはカタログスペックだけ見て買ってしまうことのある購入層にS社に型番構成を寄せて売り負けないようにしているようなもんですから。
この話はまたの記事にしようと思います。