最近仲間内や知り合いから質問される事の多いロックショア、地磯釣行への道程でのオススメの服装、装備。
確かに車を降りたらすぐに釣り場と言う堤防や河川、小磯と違い本格的な地磯となるとかなりの行程を歩かなければならず格好や装備に迷いますよね。
同行する仲間や知り合いもウェーダーやフィッシングウェアを着込んでいる人が殆どで道中クタクタになってしまっていざ地磯に着いても疲れてすぐに釣りどころではないと言った有様。
これではせっかく夜明け前から苦労して歩いて朝イチのチャンスタイムを狙いに来た意味がありませんし疲労でその後の釣りのモチベーションにもかかわる上に何よりも危険。
陸の孤島とも呼べる地磯ではすぐに助けを呼べる訳ではないですし登山同様ヘタをすると命にかかわる
可能性だってありますからね。
安全に楽しく釣りをする為にも装備は重要。
と言うことで自分なりの地磯へ楽に安全に向かう為の装備を紹介します。
地磯、ロックショアゲーム装備 ①シューズ編
まずは最初にシューズですね。
登山の世界では安全登山は足元からと言いますがこれは地磯に向かう山道でも同じことです。
その辺の堤防や河川と違いコンクリートや平坦な地面ではなく凸凹とした湿った地面にツルツル滑る木の根が張り出していたり岩の上に乾いた落葉が堆積していたりと路面状況は最悪。
アスファルトやグランドのような平坦な場所では快適な運動靴やスニーカーのソールのグリップ力では役に立ちませんしフェルトソールのウェーディングシューズでは濡れた岩や木の根には強いですが道中の土で目が詰まりすぐにグリップ力を失ってしまいます。
やはり地磯釣行用の靴が欲しいところ。
と言っても私がオススメするのはリバレイやマズメと言った釣具メーカーの物では無くシャワークライミングやロッククライミング、トレイルランニング、登山と言ったアウトドアスポーツを主力としたメーカーの靴。
釣りよりも過酷なシュチュエーションで使われるのを想定している物が多く特にグリップ力やフリクション性能は釣具メーカーのラジアルソールと比べ物にならない程の性能なんですよね。
地磯釣行に快適な靴の要素をまとめると。
①長い行程でも疲れない軽さとバランス。
②濡れた岩やコケ、腐葉土や赤土、乾いた落葉やゴ
ツゴツした岩肌でも滑らないグリップ性能。
③汗を逃がし万が一濡れても不快になりにくいゴア
テックスの採用。
他にも捻挫防止の為に足首をしっかり固定出来るミッドカットかハイカットの靴等色々ありますが特に重要なのは上の3つですね。
①の軽さとバランスはランニングシューズやスニーカー等、合格な物が多いですが②のグリップ力でNGですし③のゴアテックスを採用しているものは少ないからNG。
釣具メーカーの磯靴やウェーディングシューズはラジアルソール+スパイクもしくはフェルトソールでほぼゴアテックスも採用していて一見合格のようですがフェルトソールは②でNG。
ラジアル+スパイクかフェルト+スパイクは平磯や海藻の多い濡れた磯ではOKですがスパイクは慣れてないと木の根に足をとられたり足元が安定せずツルツルのゴロタ岩等では滑る可能性もあるので注意が必要。
慣れさえすればスパイクは殆どどんなにシュチュエーションでも頼もしい味方ですがピンの減りが早いのと一般的に重めでピンのお陰で長距離固い路面を歩くと足が疲れる為自分的にはこの地方の丘陵な地磯やアプローチ行程が長い地磯には使いません。
渡船で沖磯に渡してもらう時や海草やコケまみれの平磯に行くとき等は安全面を考え履きますが。
じゃあどんなに靴がオススメなのかと言うと・・・
それはズバリ!トレッキングシューズ!!
それもロッククライミングやシャワークライミング(沢登り)に使われるアプローチシューズと呼ばれる靴です!!!
一口にトレッキングシューズと言ってもソールの種類によっては適さないものもありメーカーの数も種類も釣り用の物とは比べられない程あって迷うと思いますが重要なのは濡れた岩や苔嘗めた磯場でのグリップ力、フリクション性能。
ソールの性能ですね。
登山やクライミングをやらない人でも聞いたことがあると思いますが有名なものではビブラムソール。
この黄色いロゴのソールですね。
スポーツシューズやブーツ、ニューバランス等のタウンユースなスニーカーにまで使われている事もあって知名度が高いと思いますが元々は登山用。
とは言えビブラムソールの中でも用途別に色々種類があってビブラム社のソールは全部ビブラムソールと呼ばれるから余計にややこしい。
そのビブラムソールの中でフリクション性能が高いのはイドログリップと言う種類のソール。
沢靴等にも採用されていて渓流や山岳渓流でネイティブトラウトを追いかけている方は知っている人が多いと思いますが地磯釣行にも適するのはコレ。
キャラバン 渓流 KR_4XR
日本の登山アパレルメーカーのモンベルからも似たようなアクアグリッパーと言うオリジナルソールを搭載したモンベル サワートレッカーRSと言う沢靴
も出ていますがこちらもなかなか高評価。
モンベル サワートレッカーRS
そして最後にロッククライミング界で知らない人はいない知名度のステルスラバーと言うソールを作っているFIVE-TEN ファイブテン。
沢屋と呼ばれる沢登り愛好家も御用達のシャワークライミング用のウォーターテニー。
そして沢登りでの高巻きやクライミングでのアプローチ行程用としては勿論のこと山を知り尽くした山岳ガイドにも愛用者が多いと言うガイドテニー。
これら5.10と言うロゴの靴はこのメーカー。
アメリカのメーカーで日本での代理店はキャラバンでしたがアディダスが買収して現在はアディダス傘下の1ブランド。
新生ファイブテンとしてアディダスファイブテンとしてクライミングシューズとアプローチシューズを展開しています。
そのおかげかファイブテンのステルスC4ラバーを両社で再開発し搭載した靴がアディダスとアディダスの登山ブランドtelex (テレックス)からも発売されており選択肢は豊富。
私の愛用する地磯や渓流用の靴もこのテレックス。
本家ファイブテンのアプローチシューズのガイドテニーやキャンプフォーのが評価が高いのですがゴアテックスを不採用なのと価格の点で釣りで使うのは勿体無いので価格が手頃で比較的手に入りやすいテレックスにしてます。
TERREX SCOPE Gore-Tex IUV80 AQ4093
<追記>
残念ながらファイブテンブランドとの差別化の為かテレックス版ステルスC4ラバーを採用したモデルは廃番となってしまった為現在はテレックス版ステルスC4ラバーの開発から吸収したノウハウで作られたと思われるアディダステレックス独自のラバーアウトソールのTraxionアウトソール搭載のモデルと欧米の一流タイヤゴムメーカーコンチネンタル社のコンチネンタルラバーソールを搭載したモデルに代わっています。
やはり濡れる可能性の高い磯場ではゴアテックス素材は欠かせないですし釣りに行くのは夏だけではないですしね。
夏だけならシャワークライミング用のメッシュ素材を使ったシューズも選択肢に入りますが年中使うとなるとそうはいきませんから。
ウェットスーツを着込んで磯から磯へ泳いで渡るような遠浅の地磯をメインにしているガチな人は別ですがw
そういう人にはシャワークライミング用の沢靴は泳ぐことも出来ていい選択肢になるでしょうね。
地磯釣行置ける装備 靴編。
いかがでしたでしょうか?
ご覧の通り釣り具メーカーの磯靴以外でも選択肢は色々あるので靴選びに迷っている人は是非参考にしてみてください。
特にスパイクシューズに抵抗のある人や地磯までの行程の長い地域の人、丘陵な地磯が多く海藻まみれの磯は殆ど行かないと言った人にはイドログリップやステルスラバーのソールの靴はピッタリだと思いますので一度お試しを。
ただしグリップがいいから便利と普段からこれらの靴を履いているとフリクション性能が高すぎるソールなのですぐにソールがなくなって来ますしスーパーのフロア等ではグリップしすぎて逆に躓くので注意です。
次回はタックルやライフジャケット、磯では無くてはならない水、食糧、帰りには釣り上げた魚までひとまとめに入れて運べる大容量の登山用ザック編をお届けしたいと思います。