志摩尾鷲熊野でアジ アオリ シーバスを追いかけて

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グルーパーゲーム 尾鷲 熊野

6月中旬、2020年2度目となるオオモンハタ狙いのハードロック、グルーパーゲームへ尾鷲、熊野方面の地磯に行って来ました。

珍しくこの日は後輩二人との大人数釣行という事で行程が長くアクセスが大変ながら足場、打てるポイントに困らない広大な地磯を選択。


夜明け前にポイント近くの山道入り口を出発しお目当ての地磯に向けて高低差のある行程をひた歩く事40分。

尾鷲 地磯 行き方

ようやく視界が開け海が見えはじめるがこの地磯は広大なだけあって釣り座を構えるポイントまではここから更に10分程歩いた所。

アップダウンの激しい柱状節理の岩場を乗り越えてようやく最初のポイントへ到着。

まずは夜のうちにシャローエリアのワンドへ寄ったベイトに釣られて接岸しているであろう魚を狙ってみる。

三人での釣行と言う利点を生かして自分はメタルジグで飛距離、レンジ共に広範囲に、バスアングラーの後輩はテキサスやジグヘッドでボトム~ミドルレンジを、ショア、オフショア問わずマルチにソルトルアーをやっているもう一人の後輩はプラグでヒラスズキ、青物をとそれぞれ違うアプローチで効率よく探って行く。

すると10分程で開始早々最初に魚をかけたのはバスアングラーの後輩。

アカハタ バスタックル

バス用のベイトタックルでのトライと言う事で飛距離に不安があったがそんな心配を他所にボトムを丁寧に攻めてアカハタを引きずり出し流石の腕前を披露。

魚は違えどバスで培われた経験と感性は伊達じゃない。

これは負けてはいられないと40gのジグパラでフォール間隔を細かく刻んでいくと「ココンッ」と狙いどおりのバイトでヒット。

こっちも小さいアカハタだと思っていたがほとんど抵抗せずに上がってきたのはカサゴ。

尾鷲 カサゴ

綺麗な海域では同サイズならアカハタよりも美味しいと言う人もいるので嬉しい魚ではあるのだが釣り味的にはやはりハタが好ましい所。

持ち帰るには早い時間と言う事もありすぐにリリースしてキャストを再開するとすぐに近くでボトムを攻めている後輩が再びのヒット。

さっきよりも小さいと言いながら一気に寄せて上がってきたのはカサゴ。

ロックフィッシュゲームはほぼ初めてながら開始15分程でサクッと2魚種を釣り上げるセンスの高さには脱帽。

ボトムを丁寧に攻めるテキサスリグでのアプローチと青物、オオモンも視野に入れて縦に広くレンジを刻むメタルジグでのアプローチとの違いはあれど次から次へと釣られると闘争心に火が着いてしまうと言うもの。

再びメタルジグを岩礁の起伏の奥まで丁寧にフォールさせていると「ゴゴンッ」と今度は強めのバイト。

根に潜られないように大きくフッキングを決めてHRF AGS99Hのパワーで一気に浮かせてごり巻きランディング。

2匹目にしてこちらもアカハタをゲット。
開始間もなく2人で4匹と上々のスタート。
さすがはシーズン初期のアクセスの悪い竿抜け地磯と言う所。

とりあえずお決まりのアカハタも釣り落ち着いた所で1人ヒラスズキ、青物狙いでプラッキングをしているもう片方の後輩に様子を伺うが反応は無いとの事。

前日からの海況からしてウネリはおろか波も1.5mと中途半端でサラシに期待が薄くヒラスズキの可能性は低いと思っていたが可能性が無い訳ではないので単独釣行なら念のためにそれなりに時間を割いて狙うのだが本日は彼のおかげでその手間が省けた。

考え方によってはこういう所も複数での釣行での利点で効率がいい。

2人目の後輩は近場の打てる範囲のサラシは打ち終えているのでロッドを持ち替えオオモンハタ狙いにジグヘッドのスイミングパターンに移行し本格的に3人で本命狙いを開始。

水深が5~15mと言う比較的浅いワンド内を別々のパターンで1時間程探るが結局追加出来たのはアカハタばかり。

朝マズメのうちにシャローエリアに浮いてきているオオモンハタを狙い打つつもりがそうそう思い通りには行かず太陽が高く登りはじめ太陽光が海中深くまで届き出して海面の色は深い青から明るい青に変わりマズメ時は終了。

シャローエリアに見切りをつけて10~25mの落ち込みが接岸している急深の外洋向きのポイントへ移動する事に。

荷物をまとめて再び磯が歩く事5分、本日の本命実績ポイントに到着したのだがそこにはまさかの先行者の姿。

陸からのアクセスルートが長く磯釣り師の渡船が盛んなエリアではあるので少しは覚悟していたが土日でもないのに緊急事態宣言解除明けと言う事もあってか所々目につく磯にも釣り人の姿が確認出来る。

おそらくほとんどの狙いはグレもしくはこの時期から釣果が上向きになってきているイサキと言うところだろう。

沖合い200m程の近場から1km程の所にポツポツとイサキ狙いらしき釣り船も入っている。

とりあえず岬先端に入っている先行者の流しているウキの邪魔にならない30m程離れた所に入らせてもらいせっかくなのでイサキも視野に入れたシルエットの小さいタングステン製メタルジグのジグパラTG30gをライトショアジギとジグヘッドでのスイミングパターン用に持ち込んだラテオR106Mにセッティングしキャスト開始。

近付いている潮目を越えるように100m程遠投しボトムまでフリーフォールで落としこんで行くがさすがに先程までの湾口と違いに完全に外洋に面した水深30mラインが近付いている急深の岬だけあって潮流が強くボトムをとるのに時間がかかる。

イサキ狙いならこの潮流の強さを生かして斜めに長くレンジを探っていけるので好都合だと思うがハタ狙いではどちらかと言うと水深に応じてそれなりのスピードでフォールしボトムを取れる重さを選択し手返し良く探るのが好きな自分には少し堪える。

巷ではショアスローが流行ってかなりたつが余程の遠浅のエリア以外はそれらのジグをほとんど使うことはなくノーマルのセンターバランスのジグばかり使って釣っているので余計かもしれない。

そんな事を考えながらスローなアプローチを繰り返しているとフルキャスト後のフリーフォール中に水中に滑り込んでいくラインが一瞬止まり竿先に「クンクンッ」と微かな感触が伝わるバイトが。

すかさずベールを返してフッキングするもののジグを咥えこんでいた魚は既に離した後らしくミスフッキング。

ボトムまで着くには早すぎるしオオモンハタや青物にして勢いの無いバイトだったのでもしかしたら狙いのイサキか??とそのまま再びフォールを再開させると今度は「ゴゴンッ」としっかりとしたバイト。

即座にフッキングを決めてもしかしたらと引き味を確かめるように寄せてくると大した走りは見せずに重いだけの感触。

これはお決まりの赤いヤツだなと一気に巻き上げると案の定イサキではなく本日4匹目のアカハタ。

釣れない時は無性に釣りたくなるが釣れているとなんだアカハタかとぞんざいな扱いをされる悲しい魚だがショアでは外洋に面した地磯でしか滅多にお目にかかれない上にカサゴに比べれば引き味も強く綺麗でハードロックフィッシュ、グルーパーゲームにはなくてはならない存在。

何よりその居る所にきちんとアプローチすればしっかりと反応を返してくれるイージーさはベイトについて神出鬼没に移動し当たり外れのあるオオモンハタや青物狙いの時には確実に癒しを与えてくれる。

そんな釣り人の味方と言える貴重な魚だからこそ小さいサイズや食べないきれない魚はリリースしたり小さいサイズはフッキングしにくいようにワームのサイズを大きくしたりフックサイズを大きくしたりと無闇に数を減らさないようにしたい所。

20mラインから一気に寄せたから空気袋が膨張している為エア抜きを行い潮溜まりへリリースして先程のアタリの主の正体を求めて再びキャストを再開しようとするとオオモンハタを狙ってひたすらジグヘッドのスイミングパターンで巻き続けていた後輩が竿を曲げている。

がまかつのラグゼ ダイダラ94Hのパワーで一気に寄せて抜きあげたのは35cm程のオオモンハタ。

ボトムを切ってひたすら巻きに徹して手にした粘りの一匹。
ついついイサキ狙いに浮気してしまっている自分と違いぶれずにターゲットを絞って狙い続ける集中力は素晴らしい。

アカハタに続きオオモンハタでも最初の一匹を先を越されてしまい負けてられないとまたもや対抗心に火が。

イサキ狙いは後5投と決めてキャストを繰り返すが反応は無くオオモンハタ狙いにチェンジ。

王道の40gのスイミングテンヤにバルトの組み合わせで行こうと思ったのだがあまりにも後輩と被ってしまうのもと思いパワーシャッド5インチの40gテキサスでアプローチ開始。

HRF AGS 99Hのロングキャスト性能と硬質な感度を生かして30m近い水深のボトムの地形に沿うようにフォールを織り交ぜながら泳がせてくると「ゴンゴンッ!!」と今日一番の大きいバイト。

間髪いれずに大きく巻きアワセでフッキングし根から剥がしにかかるがかなりの重量感。

水深と潮流を鑑みても最低40cmは越えているのは確実かと言う感触だがオオモンハタにしては突っ込むような走りを見せないのが気にかかる。

アカハタにしては重すぎるしと訝しんで寄せてくると水面にプカリと浮かんできたのはそのまさかの鮮やかな赤色の魚体。

磯際まで誘導してHRFAGS99Hのパワーで一気に抜きあげてみると何故かフックが頬を突き抜けてくの字に刺さっていた為抵抗が大きくなっていただけでサイズは34cm程。

HRFAGS アカハタ

オオモンハタでは無かったもののショアからこのサイズならアカハタでも十分満足出来る。

煮付け用のお土産としてストリンガーに繋いで今度こそはオオモンハタをとキャストを再開するとまたもや着低後の巻き上げ中に「ゴゴゴゴゴッ」と強烈なバイトで連続ヒット。

巻き上げ中での引ったくるようなバイトの為今度こそオオモンハタか!?と期待しながら浮かせにかかると重さは先程とまではいかないもののなかなかの突っ込みを見せて抵抗してくる。

流石に急テーパーな上に硬くリフティング力の強いこのロッドでは一切のされる事無く根から引き剥がせる為潜られる心配はないが念のためゴリ巻きで一気に海面まで浮かせにかかるとうっすらと水中に姿を見せたのはまたもやアカハタ。

またもやオオモンハタではなかったが抜きあげたのはさっきよりも一回りは大きいナイスサイズ。

アカハタ 最大

ショアからのアカハタでは貴重な35cmオーバー。

こんな良型が連続でヒットしてくれるのは悪い気はしないがもう我が家のお土産としてはこの2匹で十分。

三度目の正直と言うことで今度の今度こそはオオモンハタを期待して着低してからの巻き上げスピードを上げて誘ってくると今度はアカハタこそ食ってこなくなったが肝心のオオモンハタのバイトも無く空振り。

諦める事無く同じパターンでキャスト方向や足場を変えながらアプローチするがノーバイトのまま時間だけが過ぎて
いきさすがに集中力が途切れてきたので一服がてら他の二人の様子を伺ってみる。

凄腕ロコアングラーの後輩はボトムを中心に探るとアカハタばかりなのでテキサスやフリーリグからジグヘッドやスイムジグに変更しスイミングパターンでオオモンハタを狙っていたが反応が芳しくはない様子。

方や既にしっかりとオオモンハタを釣り上げた後輩はと言うとあれから二匹目を引き出そうと足を使ってランガンを繰り返していたがこちらも二匹目のドジョウは現れず撃沈。

タイミング的にも潮止まりを迎えていたので一先ず昼食がてら休憩をとり仮眠タイム。
潮が動き始めたタイミングで最後の勝負をかけるべく英気を養う。

小一時間程休憩をとりリフレッシュした所で再開。

引き続きテキサスやジグヘッドでのリトリーブ中心のパターンでオオモンハタを狙って行くが潮流こそ変わったものの相変わらずオオモンハタからの反応は無くあるのはフォールでボトムを取った時に食ってくるアカハタのみ。

しかも釣れてくるのは先程のサイズとは比べようもない20cm半ばまでのリリースサイズばかり。

やはりこうなってくるとアカハタと言えどまたあの良型を釣りたくなってくるのが釣り人の性と言うもの。

気分転換にと言い聞かせてついついグッドサイズのアカハタ狙いに変更。

バスアングラーの後輩を誘いこの地磯の切り札的なアカハタが密集している高実績ポイントへ向かい狩り開始。

荒波によって複雑に侵食された柱状節理の岩礁の際をまるでバスをやっているかのようにタイトに打ち込みアプローチしていく。

すると早速1投目からまるで階段のように張り出した岬の岩盤の落ち込みを転がすように攻略していた後輩がかける。

カバー打ち用のコンバットスティックをぶち曲げてランディングしたのは32cm程のグッドサイズのアカハタ。

バスタックル アカハタ

こうも鮮やかに釣ってくれるとその様子を後ろから見ているだけでも楽しくなってしまう。

一旦自分の釣りは置いておいてそのまるで山間のリザーバーの岩盤エリアでバスを狙っているシーンを連想してしまうような一連の流れをワクワクしながら眺めているとこういったシュチュエーションはお手のものとばかりに次から次へとグッドサイズのアカハタを捕っていく。

アカハタ 熊野

ハタ バスタックル

流石に現在のクレバーでタフなバスに鍛え上げられた腕前は伊達じゃない。

しばらくのんびりとカメラマンに徹しているつもりがやはり自分も釣り人。

ついつい触発されてしまい竿を出す。

後輩のバス用ベイトタックルでは届かない沖の岩礁を40gのテキサスで丁寧に落としこんで行くとすぐに「ゴゴン」と気持ちのいいバイトでヒット。

HRF アカハタ

小型を拾わないようにパワーシャッドの5インチを使っているからと言うのもあるが釣れてくるのはグッドサイズばかり。

そうこうしているとオオモンハタ一筋で粘っていたもう一人の後輩もアカハタに癒されに合流。

ジグヘッド+ブレードのリフト&フォールで早速アカハタを連発。

三人で交互にキャストしながらアカハタマンションを堪能した後は最後の本命オオモンハタ狙いに。

各々メタルジグとジグヘッドのスイミングパターンで時間の許す限りキャストを繰り返したが残念ながら反応は得られずタイムアップ。

結局オオモンハタは朝のうちに後輩が釣った一匹のみと言う結果に終わってしまい次の一匹を引き出せなかったのは残念だったがグッドサイズのアカハタや釣り上げる事は出来なかったがこの地磯でのイサキの可能性も感じられたと言うことでこれから更に本格化するシーズンに向けて収穫のある釣行でした。

熊野 アカハタ

尾鷲 地磯