志摩尾鷲熊野でアジ アオリ シーバスを追いかけて

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HRF AGS 99H インプレ

東北、北海道で定番となっているソイ、アイナメゲーム。

昨今その後を追う形で脚光を浴びはじめたターゲット、ハタ(グルーパー)によって再びに人気が高まっているハードロックフィッシュゲーム。

今回のロッドインプレッションはそんなハードロックフィッシュゲーム用ロッドの中から昨年ダイワから発売されたハードロックフィッシュゲームロッドの最高峰HRF AGS 99H。

HRFAGS99H インプレ

HRFAGS インプレ


スペック

全長(m):2.97
継数(本):2
仕舞(cm) :153
自重 :175
先径/元径(mm):2.0/13.9
ルアー重量(g) :7~45
適合ラインナイロン(lb.):10~25
適合ラインPE(号) :0.8~3.0
カーボン含有率(%):99


北の冷水系ロックフィッシュをターゲットにしたロッドから南の暖水系ロックフィッシュも視野に入れ開発されたロッドまで様々なハードロックフィッシュ用ロッドが発売されている中で自分が熊野を中心とした地磯で狙っているターゲットのオオモンハタそして未だに悔しい思いをさせられている中型以上のマハタ、クエを釣り上げる為に求めた要素は4つ。

・絶対的な飛距離(9.4ft以上のスピニングモデル)。
・根掛かりをかわす為の支点の高さ(9.4ft以上)。
・長時間の使用でも疲れない軽快な操作性(軽さ)。
・大型を根から引き剥がせるパワーとストローク長。

これらの条件を数あるロック用ロッドの中からピックアップした結果候補は以下の7本。

・ダイワHRFAGS96MMH
・ダイワ HRFAGS99H
・がまかつ ラグゼダイダラS94H
・ジャクソン ロックトライブ 906XXH
・ゼスタ ブラックスターハード S910XH
・アピア ブルートHR 96H
・アピア ブルートHR 106XH

言わずと知れた老舗大手のダイワやがまかつ、こちらも長い歴史を持つジャクソンに現在ランウェイシリーズを気に入って使っているゼスタ、金丸氏を筆頭に多数のテスターによるモデル展開を行っているアピアとどこのロッドを選んでも大きな不満は出なさそうではあるが県内の釣具店では置いてないロッドがほとんどで結局触れたのはHRFAGS96MMH、99Hと釣友所有のラグゼダイダラS94H、ブルートHR106XHのみ。

特にロックトライブとブラックスターハードにはかなり食指が動かされたが購入日時点では出回る前のタイミングだったので残念だが仕方がない。

結局上記の触れた4本を吟味した結果以前使用して長さ以外は好感触だったHRFAir90MHの使用感もあってHRFAGS99Hに決定。

大型のオオモンハタまでなら問題ないだろうがマハタやクエを視野に入れると96MMHではパワー的に不安が残るしかといってブルートHR106XHはパワー的には不満がないだろうが長すぎるレングスのせいでロッドを立てた長時間の操作での疲労感が気になる。

その点HRFAGS99Hは大型オオモンハタの抜きあげでも全く不安の無いパワーに絶妙なレングスとしっかりと脇に挟み込めるグリップ長、並継ぎで急テーパーに仕上げたブランク、これらに更に軽量なAGSを搭載する事によってより先重りを解消している上に自重自体も175gとダントツで軽く長時間の釣りでも不安が無い。


キャスト、飛距離


ルアーウェイト7~45gと適応範囲は広い表記だがこのガッチリとしたファストテーパーの太いブランクを生かし曲げて投げるには最低24g以上は必要。

50gまで投げた中ではベストウェイトは40g前後。

ガッチリとしたファストテーパーと言う性格上リリースバンドも狭くブランクの反発力を生かしたフルキャストには慣れが必要。
硬くパワーロスを防ぐAGSの効果もあってかしっかりとロッドを振れた時の飛距離は素晴らしい。

が、反面硬いカーボンで出来ているAGSのお陰でルアーウェイトの負荷がもろに腕に来るのでフルキャストを繰り返すのは少しきつい。

モアザンAGSやエメラルダスAGSはここまで極端な硬さとテーパーデザインではなかったので感じなかった所。


操作性、感度


ガチガチの硬いファストテーパーらしく40g前後のヘビーウェイトシンカーを用いたテキサスやフリーリグでの30m前後の急深な磯でのボトム攻略もお手の物。

そういった磯では潮流も早い所が多くボトムの感覚が鈍くなるものだが潮流に負けない太くガチガチのティップと硬く高感度なAGSの相乗効果でしっかりとボトムの状況を伝えてくれ魚のバイトも硬質な感触で鋭敏に感じられる。

反面ルアー適正としてはテキサス等のヘビーリグやメタルジグでのボトムを意識した縦の釣りには向くがスイミング用途のジグヘッドやバイブレーション、メタルジグでは硬いティップとテーパーデザイン上弾きやすい。


ランディング、パワー


硬いティップから力強いベリーは100m程遠投した水深30mのボトムで食ってきた魚の口にもしっかりとフックアップ可能でハイテーパーの力強いベリーからバッドは対象を一気に根から引き離す事が出来る。

40cm未満のハタでは全く相手にならない大型ハンティング仕様。
釣り味を楽しむには50cmは欲しいと感じる程だがマハタや中型までのクエを狙う上ではこのくらいのパワーは欲しい所。

抜きあげは50cmまでのオオモンハタは問題なく可能。
それ以上のサイズはずりあげかランディングツールを使用した方が安心。

急テーパーで硬くハイパワーとは言えヘビーウェイトのショアジギロッド程ブランクに粘り強さは無い為仕方の無い所。