志摩尾鷲熊野でアジ アオリ シーバスを追いかけて

三重県伊勢志摩尾鷲熊野を中心にアジングエギングシーバスヒラスズキ青物ハタショアマダイ果てはサツキマスまで釣りとハンドメイドルアー製作ブログです。

オードラゴンに5カラードも!気になる4本編み+1本とは?分解インプレ

昨今アジングで使用されるラインと言えばジョーカーやピンキーと言ったエステルラインが主流。

PEラインは比重が軽い上に複数のポリエチレン(PE)原糸を撚り合わせて出来ている為風や潮流の抵抗を受けやすくラインがジグヘッドまで直線になりにくいので操作性と感度の点で不利なんですね。

伸びの少なさと強度の点ではエステルラインよりも断然優れているのに選ばれにくくなった理由はココにある訳ですがそんなPEラインもここ数年再び注目を浴びるように!

皆さんご存知だとは思いますが・・・

そう!
シンキングPEラインと呼ばれる高比重PEライン。

新世代PEとか新ジャンルのPEとか言われている事もあるみたいですが実はそこまでは大袈裟ではなく他魚種用のPEラインにはかなり以前から高比重のPEラインは既に発売されてました。

比重1.12のVARIVASスーパートラウト アドバンス ダブルクロスPE とかサンライン キャストアウェイ とかですね。

これらのPEラインはPE素材とフロロやエステルと言った高比重の素材を編み込んで作られたハイブリッドPEなのですがどうしても異なる素材を撚り合わせている為同じ号数 (糸径) の純粋なPEのみのラインと同じ強度を保とうとすると太くなってしまってせっかくの高比重PEラインと言うウリにも係わらず結局、風や潮、水流の抵抗を受けやすいわ飛距離は落ちるわで今一パッとしなかった訳ですね。

そこで登場したのがデュエルのアーマードフロロと言うPE素材のみで撚りあげたPEラインにフロロ等の高比重素材を浸透コーティングしたPEライン。

これらのPEラインはハイブリッド素材を撚り合わせたPEと違い浸透コーティングなので糸径も極端に太くなっておらず同号数のPEラインと比べても風の抵抗や潮流の影響も気にならずむしろ比重1.00と言う通常のPEラインの比重0.98よりも若干ではあるが高比重の為風や潮流に強く扱いやすく評判だったのだがそれでもやはり比重1.4前後のエステルラインには比重の面で大きな溝があり両者を比べると操作性に難が・・・

結局ライトウェイトのジグヘッドでのジグ単ではエステルラインと言う選択肢がベストと割り切りアーマードフロロはヘヴィーウェイトのジグヘッドやキャロ、メタルジグ用に使っていました。

ですがついに出たんですね!
比重1.40と言う高比重を糸径を太くせず実現し尚且つ同一糸径でも強度は確保と言うPEラインが!

それがこのよつあみG-SOUL OHDRAGON(オードラゴン)。

ohdragon5color オードラゴン5カラード


いやーー、もうさすがはよつあみと言ったところ。
痒いところに手を届かせてくれますね。
元々よつあみのPEはシーバスやエギング等他の釣りで使っていて信頼してるのでこれは使わない手はないだろうと最も細い0.4号を早速購入。

主にアジングのジグ単に使用してみた所・・・

うん!いいですコレ!!

流石に比重1.40は伊達じゃないですね!
エステルラインの比重1.40前後と殆ど変わらないだけあってライトウェイトの1gよりも軽い0.7gのジグ単でもスーーーッとスムーズに沈んで行き他のPEと比べても着低が早くジグヘッドまでラインがたるみにくく操作性は雲泥の差。
PEラインで軽量のジグ単やリグを使うと風や潮に流されてジグヘッドが勝手に動いてしまう為ラインメインディングが大変だけどそれは無い。

勿論、いくら比重が殆ど同じだとは言え4本のPE原糸を撚り合わせて出来ているから単糸で出来ているエステルラインに比べると風や潮流の抵抗は若干大きく操作性では一歩譲る。

けどエステルよりも伸びが無いから感度では若干のラインスラッグを鑑みてもマイナスではなくむしろ好感触な上に強度が高い為抜きあげや合わせ切れに不安が無く荒っぽい扱いをしても心配いらず。

フッとテンションが抜けるような食い上げのバイトやコッと言う吸い込みのバイトも今までのPEより明確に感じられたし抜きあげに関しても当然ながら尺手前なら全く心配なし!
4メートル程の足場から35センチ程のヒラセイゴを勢い良く抜きあげてもラインブレイクはありませんでした。

足場が高く抜きあげ前提の場所や70前後のシーバスやヒラフッコ、マダイやヒラアジと言った外道が多い自分が通うエリアでのジグ単では最高の選択肢ですね。
自分の場合これでエステルラインを使うシチュエーションは豆アジ狙いの時か足場の低いポイントでの数釣り、若しくは余程のタフコンディション時のみになりそうです。

しかもこの使いやすさと性能でお値段は150メートル巻きで2000円前後とPEラインにしては安い方!

さらにオードラゴン5カラードと言う新色が新たにラインナップに加わり200メートル巻きも発売されているので100メートルずつ使う人なら実質リール1台につき1000円程の負担になりエステルラインやフロロ、ナイロンと価格の差を感じずに使用出来ると言う高コスパ具合い!

若干気になる部分としてはアーマードフロロと比較すると比重が高い分気持ち飛距離が落ちているような感じはありますがそこは一長一短ですね。
ぶっちゃけ耐久性に難があったりとか裏があるんじゃないかと疑ってしまう出来ですw


と言うわけで毎度お馴染みのPEラインをほどいて構造確認&糸径の測定をやってみました!


まずはライン表面の写真。

ohdragon オードラゴン滑らか


8本編みに比べると当然ながら表面の編み目が目立ちますね。
結構凹凸があるような感じ。

そしてバラバラにほどいてみた写真。

f:id:drivenboostmk2:20180826082811j:plain

オードラゴン4本編み構造


こうやって見るとメーカーHPの説明にもあるように角打ちで編み上げと言うのは良くわかりますね。
4本のPEで真ん中でコアとなっている特殊マイクロフッ素繊維を包むように編み込まれているのが見てとれます。
コアとなっている特殊マイクロフッ素繊維は全部で6本で4ブレイド+1では無くある意味4ブレイド+6の10本編み!?
まぁ実際の所は特殊マイクロフッ素繊維は6本を1本に撚り合わせてそれを4本のPEで包んで編み込んである感じなので10本編みとは呼べないですがw

そして肝心の糸径。

こういう違う素材の繊維をコアにしているハイブリッドPEラインはシマノさんのG5然り純粋な100%PE撚りのPEより太いのが常なのですがこのオードラゴンはどうか・・・。

平均0.1052㎜ (細い編み込み部分)
平均0.1245㎜ (太い編み込み部分)
太い部分と細い部分の平均糸径は約0.115㎜

と言う結果に。
写真でもわかるようにコア繊維を中心に4本編みと言うことで太い部分と細い部分が出来てしまっているので完全に均等な糸径にはなってはいないですがそれを鑑みても細い方でしょう。
平均すると0.115㎜ですし。

比較対象としてアーマードフロロシリーズの同じ0.4号の糸径を調べるとカタログ値で平均0.11㎜。

基本的に編み込んで出来ているPEラインの糸径は多少のばらつきがあるものですがアーマードフロロはその点PEをコーティングで固めてあるので均一さでは優れているのかもしれませんね。

両者共にMax強度は7ポンド表記なのでそれを信じると細さとライン表面の均一さではアーマードフロロのが若干優位で高比重さではオードラゴンが優位と言う所でしょうか。

実釣りで感じた飛距離はアーマードフロロの方が出て水馴染みと操作性の点ではオードラゴンの方がと言う結果にも納得ですね。
アーマードフロロの比重では不満と言う人やエステルラインでは厳しいようなシュチュエーションでアジを狙う人には是非使ってみて欲しい高比重ハイブリッドPEラインです。