志摩尾鷲熊野でアジ アオリ シーバスを追いかけて

三重県伊勢志摩尾鷲熊野を中心にアジングエギングシーバスヒラスズキ青物ハタショアマダイ果てはサツキマスまで釣りとハンドメイドルアー製作ブログです。

16カラマレッティー862ML インプレ

前回メビウス85MLのインプレ記事で比較対象にしていた16カラマレッティー86MLのインプレ記事。


16カラマレッティー862ML


春先に3.5号エギの多段シャクリ用に購入した16カラマレッティー86Mに引き続き密かに秋イカ用にも同じ16カラマレッティーの86MLも導入。

カラマレッティーは他にも17モデルの赤い塗装のロッソ、18モデルのシルバー塗装をイオンプレーティング蒸着で施したIP-Sが発売されていますが基本となるブランクは16カラマレッティーのままで塗装の色とコーティング、リールの固定パーツの変更、ガイドリングを旧型のSic-jから新型の薄いSic-sへ変更と若干の仕様変更のみの為あえて価格のこなれた16カラマレッティーを選択。
この辺はプラス2、3000円を見た目の色とコーティング、ガイド、グリップ構成に価値を感じ納得できれば買ったら良いと思います。
ぶっちゃけ使用感はほぼ変わらないでしょうから見た目の好みと予算、コスパをどう捉えるか人それぞれと言ったところですね。

まずはスペックから

16 カラマレッティー GCRS-862ML

●Length(ft/m): 8'6"/2.59
●Power: M-Light
●Action: Regular Fast
●Weight(g): 94
●Close(cm): 132.5
●Top Dia(mm): 1.7
●Butt Dia(mm): 12.4
●Section(pcs.): 2
●Egi(号): 2~3.5
●P.E.Line(号): 0.4~1.0
●Carbon(%): 99.9
●ガイド: FujiチタンフレームK(T-KLTG)
●ガイドリング:Sic-j、トルザイト(ティップのみ)
●リールシート: Fuji B VSS

Made in Japan


カタログスペックに補足をいれるとこんな感じ。

当然ながら86Mと同じパーツ構成のパワー違い。
メイドインジャパンで23000円前後のロッドとしてはふんだんに最新のパーツが使われていてコスパ的にはかなりのもの。

同価格帯のロッドと比較しても国産でチタンフレーム、トルザイトリング採用と頭1つ飛び抜けている仕様ですね。
外注でコストが嵩張るデザイナーズブランドではなく窯持ちのブランクス製造メーカーの自社ブランドだからこそ出来る贅沢な仕様と言った所でしょうか。
他社でパーツ構成だけ見たら少なくとも1万は値段が跳ね上がるでしょうね。

と言っても釣竿の本分は魚を釣ること、実釣性能。
パーツだけで性能が決まるわけでは無く、適材適所ブランクスにパーツを取り付け如何に求める性能を引き出すか。

外見だけ良くても中身が伴わなければ意味がないしその逆もしかりと言うわけですね。

ではこのロッドはどうかと言うと・・・。

●テーパーアクション、操作性、適正ウェイト

このロッドのテーパーアクションは表記通りのレギュラーファスト。
一般的なレギュラーファストテーパーと捉えて問題ないと思います。
よく国産ブランクスメーカーロッド同士よく比較されるメビウスと比べるとこんな感じ。

メビウス86ML
                 ↓ココ!
ファスト⬅️➡️レギュラーファスト⬅️➡️レギュラー

16カラマレッティー862ML
          ↓ココ!
ファスト⬅️➡️レギュラーファスト⬅️➡️レギュラー

メビウスよりも繊細なティップになっており2.5号のエギでもティップが機敏に反応し細かなアクションをつけやすい。
表記上の適応エギサイズ2~3.5号のカラマ86MLと適応エギサイズ2.5号~3.5号のメビウス85MLの表記通りと言った感じ。
さすがに2号エギは軽すぎて快適にアクションをつけれるかと言えば微妙な所ですがトゥイッチ気味に細かくシャクリを加えればダート、跳ね上げ共に可能。
ベストのエギ号数は3号から3.25号でこれくらいのエギになるとベリーがしっかりと重みを受けとめ仕事をしてくれキビキビとエギを動かす事が可能。
シャッキっとした戻りの早いブランク特性も相まってクイックな多段シャクリやビシバシとしたメリハリのあるシャクリも実にやりやすい。
MAX表記になる3.5号のエギに関してはノーマルやシャローならまだベリーで受けとめてくれるからメリハリのあるシャクリも出来るがディープタイプとなると少し負けてしまいキビキビと言う感じにはいかない。
逆に3.5号以上のエギはキビキビ動かすと言うよりスラックジャークやピッチの大きいスロージャークのようなシャクリ方のが向いている。
これはある意味アオリの活性が下がる初冬から春イカには向いているアクションとも言えるのでそう考えれば年中使えるロッドにもなりえるかもしれません。
イカからエギングを始める人の一本や秋イカメインで春イカは本格的にやらないけどたまに行く程度の人にはオススメと言うところでしょうか。

○ 感度

エギのフォール中にアタリをとっていくエギングロッドに置ける重要要素。
感度の悪いロッドではイカが触ったのか海草に当たったのか潮流の変化なのかわかったもんじゃないですからね。
(と言ってもそこまで感度の悪いエギングロッドにはそうそう出会ったことがありませんがw)

先程触れた様にこのロッドのエギの使用想定号数は2~3.5号、ベストの号数は3号もしくは3.25号。
その事を踏まえた上での感度はPE0.6号使用で2号エギでは正直ナイトゲームのカーブフォール時に着低の感触は分かりにくくハッキリと着低の感触が伝わるのは2.5号から。
もちろん波や潮流の有無で着低は分かりにくくはなるが秋イカのメインエリアになる内海の堤防では2.5号から問題なく着低を判別し使用できるレベルの感度を持っています。
当然ながらフォール中のイカパンチやフッとテンションが抜けるようなイカが抱いた瞬間のバイトもしっかりと伝達してくれこの価格帯では文句なしの性能。
感度に関して他の同価格帯ロッドに見劣りする事は
まずないでしょう。
友人の持っているメビウス85MLと前モデルのエメラルダスMX86ML、セフィアci4位しか比較してませんがそれらに負けるような感度ではなくむしろ2.5号等軽量なエギを使用しての感覚では上を行っているかもしれません。

○キャストフィール

シャキッとしたブランクのレギュラーファストテーパーと言うことで2.5号~3号エギに関してはコントロールがしやすく狙ったピンポイントに入れやすい。
飛距離に関してもしっかりとベリーを曲げこんでキャストすれば軽い2.5号エギでもシャッキっとしたブランクの反発力でしっかりと押し返してくれかなりの飛距離が見込める。
ここでもベストのエギ号数は3号だが3.5号のエギでもしっかりとロッドを曲げこむ事で気持ちよく飛んでくれ不安感は無し。

ただ、16カラマ862M同様ティップセクションにトルザイトリングを使用しているとは言えリング径が小さく使用するPEは0.6号以下がオススメ。
0.8号では糸抜けが気になるレベルですね。
市販されているPEの中でも同号数で比較して細い部類に入るよつあみアップグレードPE X8で気になる程ですから。
まぁこれは最近のガイドの小さいエギングロッドのほとんどに言える事なので他のロッドと比較して余り気にしなくていいかもしれません。

本来の使用目的とは離れるしブランクを傷める可能性があるのでオススメはしないが24gまでのメタルジグならしっかりと背負って投げてやることでフルキャスト可能。
空気抵抗の大きいプラグ類は15g程度までが限界と言ったところでしょうか。


○持ち重り、ロッドバランス


持ち重り感は8.6ftで94gと言う自重なのでないと言えば嘘になりますね。
メビウス85ML等、最近の軽量ロッド全般に言えることだとは思いますがグリップ周りを相当軽量化していると思われるし当然バランサーもつけられている感じがしないので。
ただブランクも薄巻き、無研磨のアンサンドフィニッシュで無塗装、コーティングも薄く必要最低限で見るからに軽く仕上げられておりガイド類も全部にチタンフレームが使われティップセクションはトルザイトリング仕様とかなりの軽量設計で仕上げられており同価格帯のロッドの中でも持ち重りは少なくなっていると思われます。
これも上記のロッド等との比較になりますが・・。


総括


国産でチタンフレームKT-Lガイド、一部ではあるがトルザイトリングを搭載していて2万円前半と言うコスパの良さは他には見られず魅力的。
繊細なティップに仕上げられたレギュラーファストテーパーで使われているブランクもシャッキっとブレが少なく2号から3.5号のエギを広範囲にカバー、3.5号以上使用時はシャクリ方が限定されるが春イカにも使用可能でこれ一本でオールシーズン通す事も可能。
ロッドバランス、感度、操作性はスーパーカラマレッティーには劣るものの同価格帯ではかなり良好。
ただ、ブランクが無研磨、無塗装でコーティングも最小限と多少取り扱いには気を使う所も。

イカメインのエギングロッドとして考えると適応エギ号数が2号~3.5号と言うこともあり同じ8.6ftと言うレングスの同パワー、同価格帯ロッドと比較してもオススメ出来る一本です。



カラマレッティー862MLのインプレ、使用感はこんな感じですね。

正直自分自身メビウス85MLと迷ったのですが釣友が購入したし結果として被らなくて良かったかなと言う感じ。
どちらのロッドも使い方にもよりますが秋イカから春イカまでオールシーズン使用可能ですしどっちを購入しても十分満足できる高性能なロッドに仕上がってますから後は個人の好みで選んでもいいと思います。

後判断材料にするとすればエギング以外の用途に使うかどうかと言う点を考慮して判断してもいいかもしれませんね。
エギングメインに使うが他の用途(ウルトラライトショアジギング等)にもマルチロッドとして使いたいと言うなら見るからに丈夫そうな厚い塗装とコーティングが施されガイドも軽く柔らかいチタンフレームではなく重いが丈夫なステンレスフレームを搭載し、ジグ等のルアーの適応ウェイトも広いメビウス85ML。
エギングメインの使用でほぼ他の用途に使うつもりは無い、もしくは使うとしても12g程度の軽いウェイトのプラグ、18gまでのメタルジグと言う場合は16カラマレッティー862MLと言った具合に。
メビウス85MLは16カラマレッティー862MLよりもテーパーデザインもレギュラー寄りのレギュラーファストですし適応ウェイトも若干上。
そもそもマルチロッドとして使うことも考慮して設計されている感がありますからね。
ヤマガのメーカーHPには記載がありませんがロッドには適応ルアーウェイトが刻印されてますしね。
釣友のメビウスを使わせてもらってこれを見たときに確信しました。
この辺はヤマガさんブルーカレントにも通じるところがありますね。


16カラマレッティー862ML 16スーパーカラマレッティー872ML