志摩尾鷲熊野でアジ アオリ シーバスを追いかけて

三重県伊勢志摩尾鷲熊野を中心にアジングエギングシーバスヒラスズキ青物ハタショアマダイ果てはサツキマスまで釣りとハンドメイドルアー製作ブログです。

2020 令和 サツキマス釣行 熊野川

3月も中頃にさしさかかり今年もまた新緑の季節の到来。
熊野川に2020年初のサツキマス釣行へと行って来ました。

熊野川 2020

フィールドとなる熊野川へと到着したのは夜明け前の午前5時30分過ぎ。
朝マズメのタイミングで入ったのは熊野大橋下流の左岸側シャローエリア。

今年は暖冬の影響で季節の進行が早く例年通りの状況ではないだろうが確認の意味もこめて遡上前の盛んにベイトを追いかけている個体を狙う。

空に薄明かりが灯り水面が視認できるようになった頃合いでウェーディングしシーミッション12gを広範囲にキャストしながらこの一年で変わった川の表情を確認して釣り下る。

相変わらずの水色と山と海が近いこの地方この時期お馴染みの川を下りながら吹き付ける風に悩まされながらベイトの波紋とライズを探していると下流のトロ場辺りでバシャッと大きめの波紋を残す程のライズを発見。

すかさず警戒心を与えない程度まで近づきジグスプーンの遠投性能を活かしてロングキャストでアプローチ、着水後すぐにリトリーブし表層を意識している魚を誘う。

経験上ベイトを追いかけまわしている食い気のあるサツキマスならベイトに似通ったルアーを視界にさえ通す事ができれば反応はあるはず。

と言ってもこの視界にルアーを通すのが個体数が少ない上に遊泳スピードの速いサツキマスの場合はなかなか難しく簡単ではないのだがその分狙いどおりに喰わせられた時の感動はひとしお。

ライズのあった辺りを重点的に狙っていると今度は岸際のブロック帯でライズが出てキャストしたらまた違う所といたちごっこ。

結局日が昇りきるまでルアーをリュウキ70S、トリコロール流芯70HW、シルバークリークミノー61sと代わる代わる交換しながらキャストを繰り返したが口を使わせる事は出来ず。

最後にとシーミッション12gに戻しロングキャストでベイトの波紋が立っている下流のトロ場への落ち込みへアプローチすると「コンコンッ」とようやくのバイトでヒット。

すぐに銀鱗を光らせジャンプで抵抗したのは同じ銀鱗でもヒラセイゴ。
サツキらしからぬバイトだとは思ったが予想通り。
相変わらずこの河口域ではヒラセイゴやマルスズキ、キビレが多いようで恐らくライズの正体もほとんどがこの外道達だったのだろう。

この一匹でポイントを見切り移動。
日が昇りきったと言う事で流芯があり流れの効いている三重県側河川合流部へ。


やはりこの場所も時折「バシャッ」とライズが起きていて相当の数のベイトが入っている模様。
先程のポイントと同じようにシーミッション12gで表層を意識しながらアプローチを繰り返していると回収間際のルアーに驚いたベイトに反応したのか目の前で「バシャッッ」とライズ。

いぶし銀の魚体を輝かせ反転したのはなかなか良いサイズのマルスズキ。

サツキマスではなかったが流石にすぐ目の前でこんな光景を目の当たりにさせられると喰わせてやろうと思ってしまうと言うもの。

テトラとゴロタで形成された護岸沿いを沿うようにシーミッションをトレースするが反応が無い為今度はチェリーブラッド75MDでトゥイッチとジャークを織り混ぜながらアプローチ。
濁った水中にかろうじて見えるベイトの群れが大量に回遊してくるタイミングを見計らってキャストし群れを蹴散らすようにトゥイッチを繰り返して来ると突如水面が盛り上がったかと思うと「ギラッ」と銀鱗が踊りヒット!

やはり狙い通りに喰わせた時の興奮は最高!と喜んだのもつかの間フッキングが甘かったのか一発目のエラ洗いで痛恨のフックオフ!

まぁ目の前で掛けて目の前でバラす!これぞナイトシーバスでは味わえないデイシーバスの醍醐味!等と嘯いてみても悔しさは拭えずしばし放心。

ライズは他の所で時折出ているので恐らくまだタイミングを合わせれば食ってくる魚はいるだろうが気分を入れ替えるのと早い時間帯のうちに少し上流をやりたい為移動するかと水面が眺めていると大量のベイトの群れが目に入りどうせならと正体を探ってみる事に。

ハク ボラ

さっきからシーバスがもんどりかえって補食していたのはこれ。
ハクと呼ばれるボラの稚魚でシーバスゲームにおいてはマイクロベイトパターンの1つでもあるハクパターンの主役。
恐らくこのハクとシラウオ、稚鮎がこの時期の河川のメインベイト。
サツキマスの場合は経験上そこまで小さいルアーじゃないと食わないと言う事はないと思うがシーバスをデイで狙う上ではサイズを合わせたほうが良いのかもしれない。

ここのベイトの正体は掴めたが自分の中でサツキマスの遡上位置を掴む上で肝心の稚鮎の姿はまだ確認出来ていない。
いくら暖冬で季節の進行が早いと言ってもそこまで上流までは遡上はしていないはず。
いるとしたらもう少し上流の汽水域と淡水域の境目辺りだろうと目星をつけ移動。


もうすっかり青々しくなった空とソメイヨシノよりも一足早く春の訪れを知らせるこの地方の野生種、クマノザクラが彩る山々を横目に到着したのは相変わらず悠々と水をたたえるフォレストグリーンの大淵。

まだ太陽の角度が小さく水面には雄大な熊野川の流れを受け切りそびえ立つ山の影が落ちていてそのお陰かこの時間帯にしてはまだライズが散発している。

注意深く水辺に近付き遠投の効くシーミッション12gでライズが頻繁に起きている反転流を横切るようにアップクロス気味にアプローチ。

太い流れに負けないハイスピードでリトリーブしていたジグスプーンが反転流に入ってバランスを崩して巻き感が変わった直後に「グンッ」と引ったくるようなバイトでヒット。

本来のエメラルドグリーンの水色ならすぐに魚の正体を確認出来るだろうが災害以降ダムからの濁りの混じったこの水色では身体をくねらせ抵抗する銀鱗が確認できるのがやっと。

ジャンプとエラ洗いはしないがやたらゴンゴンと頭を振る感触とサツキマス、サクラマス特有のクネクネとした感触が無いがどうか・・・と本命である事を祈りつつ寄せてくる。

何度かの走りを交わし慎重に反転流から引きずり出し姿を現したのはやはりここでも銀鱗は銀鱗でもいぶし銀のフッコサイズのマルスズキ。

熊野川 サツキマス 山スズキ

明るい時間に釣っている事もあるのだろうがこの地方のマルスズキは七里御浜にしろ熊野川にしろ銀色が美しい。
先程のポイントでバラしてしまった事もあり残念ながら本命ではなかったものの悪い気はしない一匹に喰ってくれた事に感謝をしながらリリース。

今度こそは本命をと再びキャストを再開するが気がつけば先程まで水面を覆っていた山影は徐々に対岸付近を残すのみとなりライズも鳴りを潜めてきたので淵を釣り上がりながらサツキが遡上するであろう瀬へ移動する事に。

通年なら対岸側から狙う事の多いガレ場絡みの瀬尻をチャラ瀬に軽くウェーディングしながら18gにサイズアップしたシーミッションでロングキャストして狙うがやはり浅い水深の割に強い流れが釣りにくく上手く狙いのトレースコースを取れないままロストを連発し苦戦。

荒瀬をヘビーシンキングミノーのリュウキ70改、トリコロール流芯70HW、シルバークリークミノー61sとローテーションし釣り上がるが反応は得られずさらに上流へ。

蛇行した流れが侵食した深い流れをミッドダイバーのチェリーブラッド75MDでチェックしていると足元の岸際を遡上していく大量の群れが。

シロウオ

チェリーブラッドにフッキングする程の群れで遡上していたのは恐らくシロウオ。
河口域で見かけるシラウオとは見かけは似ているがハゼの一種で何キロも遡上するらしく面白い。

どれだけの群れが遡上しているのかとよくよく水中を観察していると今度は泳ぎ方の違う少し大きな茶色い稚魚の姿が。

ようやく見つける事が出来た稚鮎の遡上。
やはり今年もすでに汽水域から淡水域の方まで遡上していたのか相当な量の群れ途切れ途切れ登って行く。

サツキマスも同じくこの水域に入っている可能性は高いと遡上する稚鮎の群れの下を同じようにミノーを泳がせているとすぐ上流で通りすぎた稚鮎かシロウオの群れに反応してかバシャッとライズが。
さっきのマルフッコの事もあるし反転して見えた尾びれが黒かったのでマルスズキの可能性が高いが魚の活性は上がっている。

サツキマスの活性も上がっている可能性にかけて稚鮎の遡上方向へ移動しながらトレースコースを刻みながらダウンクロスでアプローチするが期待とは裏腹にチェイスは得られずルアーをサイズを合わせてシルバークリークミノー61sやシュガーバイブ55に変更するも結果は同じ。

結局十八番のシーミッション12gに変更してアップクロスで流し気味でリトリーブし深みでUターンを繰り返していると「グンッ」と重くなりヒット。

今度は軽いが時折クネクネとした抵抗を見せるがどうか?
と寄せてくるとマルでは無かったがサツキでもないこの釣り定番の外道ウグイ。

熊野川 ウグイ

なかなか本命にたどり着けないもどかしさを感じるがそれもこのサツキマス釣りと言うもの。
生息数が少ない上遡上魚、本命に出会えない日のほうが多いのは当たり前で外道との出会いも楽しむしかない。

結局その後も一時間程同じ場所を攻めるがピックアップ寸前のシーミッションにギラリと70cm程の立派なマルスズキサイズが下から現れミスバイトし水中へ消えて行ったのみでサツキマスからの反応は得られず切り上げる事に。


2020年度初のサツキマス釣行は残念ながら本命の姿見ることが出来ませんでした。
そう毎年初釣行で手に出来る魚ではないのでこれが当たり前と言えば当たり前。
またの来訪を誓って熊野川を後にしました。

夕マズメは尾鷲の漁港でヒラメ狙いに続きます。

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